株式会社 石垣

ろ過装置とは?(原理・種類・メリット・ポイントを解説)

ろ過装置とは?(原理・種類・メリット・ポイントを解説)

ろ過装置とは、液体や気体に含まれる特定の物質を取り除くための装置です。一般的には、フィルター(ろ材)を使用して、流体中の固体を物理的に除去します。例えば、工業用水や井戸水から不純物を取り除くために使われます。このページでは、産業用の液体のろ過について解説します。

 

ろ過装置とは

ろ過装置は以下のような目的で使用されます。

1.製造プロセスの最適化:化学工業や食品加工などで、製品の品質を向上させるために使用。
2.水質保全:水景施設や水族館などで、水資源の有効利用や公共水域の環境を保全します。

 

ろ過の原理

ろ過の基本原理は、液体に含まれる固体粒子を細かい穴の開いたろ材に通して分離することです。細孔サイズより大きい粒子はろ材に捕捉され、液体だけが通過します。

 

ろ過対象原水の種類

ろ過対象の原水には、主に以下のような種類があります。

1.工業用水
2.井戸水
3.河川水・湖沼水
4.海水
5.工場排水

 

ろ過水の用途例

ろ過水はさまざまな用途で利用されています。以下にいくつかの代表的な例を挙げます。

冷却水

工場の機械や設備を冷却するために使用されます。冷却水には、異物が混入すると冷却効率が低下するため、ろ過が重要です。

洗浄水

製品や設備の洗浄に使用されます。特に食品工場や化学工場では、洗浄水の清浄度が品質に直結するため、ろ過が必要です。

プロセス用水

製造プロセスで直接使用される水です。高純度の水が求められる場合が多く、膜ろ過装置などが使用されます。

ボイラー給水

ボイラーで使用される水です。スケールや腐食を防ぐために、ろ過が必要です。

工場排水

工場で使用した水から汚染物質を除去し、排水または再利用するためにろ過が必要です。

飼育水

水槽などで生物を飼育・養殖するために使用される水です。水中の汚れを取り除き、飼育水の質を保つため、ろ過が必要です。

 

ろ過装置の選定ポイント

1.ろ過する対象と目的

何をろ過するかを明確にします。例えば、河川水、湖沼水、海水、井戸水など、取水源によって水質が異なります。また、工場内で使用する冷却水、洗浄水、プロセス用水など使用目的も明確にします。

2.求めるろ過精度

ろ過後に求められる水質や状態を考慮し、必要なろ過精度を決定します。例えば、飲料水として使用する場合は非常に高い精度が求められますが、冷却水の場合はそこまで高い精度は必要ないかもしれません。

3.必要とする機能

自動洗浄機能などの追加機能が必要かどうかを検討します。自動洗浄機能があると、メンテナンスの手間が減り、効率が向上します。

4.処理量

必要な処理量に応じた装置を選びます。処理能力が不足すると、ろ過効率が低下し、装置の寿命も短くなります。

5.設置環境

設置場所のスペースや環境条件(温度、湿度、腐食性など)を考慮します。特に工場内では、設置スペースが限られている場合が多いので、コンパクトな設計の装置が求められることがあります。

6.コスト

初期導入費用だけでなく、運用コストやメンテナンスコストも考慮します。長期的な視点でコストパフォーマンスを評価することが重要です。

 

ろ過装置の種類

種類 砂ろ過装置 繊維ろ過装置 膜ろ過装置(MF)
ろ過対象原水 工業用水、井戸水、河川水、湖沼水、海水、工場排水
ろ過精度
メンテナンス性
設置面積あたりの処理量
コスト
ポイント

砂をろ材として利用するため、ろ材の単価が安い。

構造がシンプルで、ろ材も軽量なためメンテナンスが容易。
ろ過速度が速いため、設置スペースが小さくて済む。

高精度なろ過が可能で、微細な粒子も除去できる。
フィルターが詰まりやすく、前処理でSS除去が必要な場合が多い。
初期導入費用や運用コストが高い。

用途や必要なろ過精度に応じた装置を選ぶことで、効率的にろ過できます。どの装置が最適かについて、さらに詳しく知りたい場合はお知らせください。

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