新技術研究成果証明を取得しました
当社は、財団法人下水道新技術推進機構より「合流式下水道改善対策における凝集沈殿付き高速繊維ろ過技術に関する研究」において、新技術成果証明を受けました。
●処理技術の概要
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適用
本技術は、終末処理場とポンプ場に適用する。 -
システムフロー
雨天時流入下水をポンプで揚水した後、凝集沈殿による前処理、高速繊維ろ過処理、放流を自然流下により行う。 -
薬注と無薬注の切り替え
濁度計をもちいて汚濁負荷の高いときは薬注処理を行い、汚濁負荷が低くなった場合に無薬注処理に切り替える。 -
ろ過―洗浄サイクル
ろ過工程、洗浄工程(水抜工程、攪拌工程、攪拌排水工程)、ろ過工程のサイクルを繰り返す。 -
洗浄
雨天時には、ろ過処理およびろ過処理水によるろ材の洗浄を繰り返し行い、ろ材の閉塞を防止する。降雨終了後には、二次処理水や貯留したろ過処理水等をもちいて十分な洗浄を行い、ろ材を清浄な状態に保持する。 -
臭気対策
臭気対策として凝集反応槽、凝集沈殿池および洗浄排水槽はドライ化を行い、高速繊維ろ過池は十分な洗浄後、清澄な水で置換する。
●特徴
本技術の特徴は、以下の通りである。
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凝集沈殿処理と高速繊維ろ過処理の組み合わせにより、汚濁物質(SS、BOD)の除去性能が高く、安定した処理性能が得られる。
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高分子凝集剤の注入率を適切に設定することにより、所定のBOD除去性能が得られる。
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使用する薬品は1種類の高分子凝集剤のみのため、維持管理が比較的容易である。
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薬注処理(本技術)と無薬注処理(先行技術)を適切に切り替えるため、薬品費が安価である。
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既設を利用する場合、有効水位(3.5m以上)を確保することで、最初沈殿池・雨水沈殿池等の既存施設を改造して、本施設の設置が可能である。
●導入効果
本技術の導入により、従来技術(雨水沈殿池)あるいは先行技術と比較して高い汚濁負荷削減効果を得ることが可能である。